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『悪人』吉田修一

会社の同僚の人が「これ読みました?」と貸してくれた本。ちょうど課題図書が片付いたところだったので早速読み始めた。
上下巻
あまりの読みやすさに通勤電車内2日間で読み切る。

感想。

様々な人間が登場する。
老若男女、貴賤を問わず。
どの登場人物にも感情移入出来る小説に出会ったのはどれくらいぶりだろう。

全く生き方も価値観も違う人々なのに、それぞれの想いというか人生というか…登場人物それぞれの何かが自分の体に入ってくるようでとても苦しくなった。

それぞれの陳述形式で語られる部分、登場人物それぞれが主体で語られる部分があるせいだろうか。
ストーリーの主軸は清水祐一だが彼が主役ではない気さえする。

あらゆる登場人物を主役にしてこの物語を頭に描くことが可能と思わせるほどそれぞれの登場人物に人生があるように感じる。

特別なことが何もない人生。
普通?
幸せ?
不幸?
平凡?
退屈?
刺激的?
特別な人ではない人の人生
特別なことが起こらない人生
…特別な出来事が起こる人生は幸せなのか…。
…特別な出来事が起こらない人生は幸せなのか…。
特別な人に出会うこと…特別な人だと本当にわかるのだろうか…。

登場人物の誰もが魅力的でもなく、楽しそうでもない。
つまらなそうで不機嫌で悲しげで寂しげで。

そんな登場人物のいろいろな感情が活字を伝わって私の中にどろどろ流れこんできて、元々あった私の中の似たような感情と体の中で混ざり合って…いたたまれなくなる。

面白いが読むのが辛い。

祐一と光代の出会いは救い?

そんなささやかな希望もラスト数ページをめくるうち暗闇の中に消えていく。

最後のページを閉じた時、清水祐一が主人公なのが唯一の救いなのかもしれないと思った。

妻夫木くん、深津絵里キャスティングで映画化が決まっている模様。

どんな世界になるのだろう…辛いけど楽しみだ。
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18:53 | 読書 | comments (0) | trackbacks (0) | edit | page top↑
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