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罪は償えるのか。「重力ピエロ」と「告白」を読む。

今映画化で話題の「重力ピエロ」

本屋さんが選ぶ売りたい本一位「告白」読んでおりました。
二冊とも旦那さんが購入。
家族で回し読み。
「告白」はだいぶ前に息子が珍しく1日で読んで「面白かったよ」と言っていたんだった…。
「本…読めたんだ…」
そのとき母純粋に喜んだことが思い出されます。(笑)
そして私は読み損なって今に至る。

で感想を書き留めておこうと思います。
この二冊。
贖罪がテーマかな。…と言ってもこの二冊に出てくる罪を犯す人々は全く反省してないし、
それが罪だとさえ気づいてないふしがある。
自分の存在自体を罪だと思う人もいるし…。
一体罪の意識とか倫理観ってなんなのか…。
まずは
「重力ピエロ」

詳細はこちら

「重力ピエロ」wiki

一見幸せそうな家族なんですが、
二人兄弟の弟は母が未成年の強盗強姦魔に襲われたときに身ごもった子供。
でも家族はそれを自然に受け入れて暮らしている。
好奇の眼差しを向ける無責任な世間に屈することなく。
成人した子供たち、亡くなった美しい母、病に冒され余命いくばくもない父。
名前を変え平然と故郷に帰ってきて平然と暮らす強姦魔。

兄が遺伝子を解析する会社に勤めているということを上手く絡ませながら、
人の血のつながり、
家族とは、
罪とは…
そんなことが兄の目を通して読者に投げかけられます。

揺るがない父
揺るぎっぱなしの兄
空を飛ぶ弟…春。
とてもよく計算されている印象。

仕掛けられた謎解きは遺伝子に興味がないと何言ってるんだ…という感じですが、
遺伝子の謎解きはミステリー的おまけで、物語の本質はもっと人の根源に近いような印象。

自分の遺伝子の半分を呪い続けた春
母を強姦した男の血をひく大好きな可愛い弟を見つめ揺れる兄。
ただ強く見守り支える父。

春が「目には目を歯には歯を」と語る。
この真意はやられたらやり返せではなく、
犯した罪と同じ罰を与えるというのが元々の意味らしい。
つまり過剰な報復を戒めているわけ。
この法則に従えば
人を殺したら死んで償う。
人を誤って車でひき殺してしまったら誤ってひき殺されて償う。
強姦したら強姦されればいい…。

そう語る主人公の春はとても真っ当な気がして。

本当にそのような処罰が妥当か…という問題でなく、自分がやられたら嫌なことは人にしない。
自分の子供に小さい頃そう言い聞かせた記憶が蘇ります。

法律だからとか決まりだからとか
そういうことではなく、
罪かどうかの基準は結局は自分の中にあるんではないだろうか。
そんなことを思います。
う~ん、難しい。(笑)
「重力ピエロ」は救いがいっぱいあって特に父はかっこいいです。
家族とは…多分血じゃないものからも出来るんだと思わせる一冊です。

罪を許すかどうかの基準もきっと自分の中にあるのよね…。
春の罪は許されるのか?
彼は償いたかったのか?

で「告白」

こちら

こちらですが、確かに面白く勢いがあり一気に読めます。
とても読みやすい。これを読んで何も感じない人はいないだろうから、
中学生の読書感想文の課題としてはお勧めかも。
ただ決して感動はしません。
どうしようもない無力感と恐怖が残り、
こんな現実があるのかもしれない…と思うと戦慄を覚えるほどです。

「告白」を読んで一番思ったのは
父性の欠如。
「重力ピエロ」が狂った雄(おす)から生を受け、
苦悩しつつも父に救われた…という父親が軸となる図式と対照的に
「告白」
amazon 「告白」

どこの家庭も父の存在が希薄。
1人だけ絶対の存在感を持つ父が出てきて、彼の存在はある意味絶望であり救い。
よく出来た話だ…と感心します。

が、こちら母が軸。母のエゴ。
いろんな母が出てきますが、母の子供への愛はどれも重くて残酷で
深くて
ドロドロしていて。
で。結局のところ、自分を深く愛しているふしがある。
「自分のもの」である子供を可愛いと思う…みたいな。
言い換えれば「投影」?
自分の「作品」?
「分身」?
読みながら凄く不快なんですが、
それぞれの母の一部分を自分がちょっとずつ持っていることにぞーっとして背筋が凍ります。

で。
罪の基準の話。
私の基準ではこの教師は許せる気がするんですが。
じゃあ、子供たちはあれでいいのかと言うと…憐れ過ぎるよね。
じゃあ母親が悪いのか…というと出てこない父親に責任がある気もするし。

こんな犯罪のもとでは、判例なんて無意味で
誰がどうやって誰を裁くのか…
許すのか…
そんなことを真剣に考えてしまったんですよね…。

もう生きることに何の意義も感じていないだろうこの教師に死刑を言い渡すことが贖罪になるのか。
おそらく狂人となるだろう少年にどんな未来を描かせるのか…描かせないことが贖罪なのか。

裁判員制度がいよいよ始まるご時世ですが、人を裁くことなんて出来るんだろうか…。

子供はやはり親に左右されるのか…と遠い眼で我が子を眺めながらいろいろ考えました。(泣笑)

このドロドロな感じパク・チャヌク監督の復讐3部作を思い出しました。

救いがない。(〒_〒)

で、
「コウモリ」予告見ました。
何だかいつになく色っぽいガンホ兄さんにワクワクいたします。
面白そうだ…(*^_^*)
きっと…救いなさそう。(笑)

こんな感想ともつかないものを二週間も携帯に持ち続けてテレテレ書いておりました。(^_^;)
きっと小説を読んで頂くと何言ってるのか少し理解して頂けると思います。

GWにいかがですか?(*^_^*)
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21:06 | 読書 | comments (0) | trackbacks (1) | edit | page top↑
It's written.「スラムドックミリオネア」を観る。 | top | 官能の定義とは「Wファンタジー」を読む。

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